テレアポのアポ取得率が3倍差になる要因「説明型営業」と「ヒアリング型営業」の会話構造の違い

テレアポのアポ取得率が3倍差になる要因

目次

「説明型営業」と「ヒアリング型営業」の会話構造の違い

今回の記事は、弊社が実際に中小企業様へホームページ制作のご提案をさせていただいた際のテレアポの通話ログをもとにした分析データになります。

なお、今回の事例はホームページ提案時のデータですが、ここで解説する内容は特定の業界に限ったものではなく、テレアポ営業全体に共通する会話構造の課題と改善方法になります。

今回の分析では、実際の架電ログをもとに

・情報取得の質問
・YES/NO確認
・提案・説明発話

といった発話内容を分類し、会話構造の傾向を整理しています。

また、同じ営業チーム内で アポ取得率が高いSさんとHさんの通話構造とも比較することで、           アポ取得率に差が生まれる要因についても分析しています。


1. テレアポで会話が止まる典型的なパターン

多くの営業担当者は次のような質問から会話を始めます。

営業の質問相手の回答
HP更新できてますか?はい
効果出てますか?まあ普通です
今回ご提案がありまして結構です

このような会話になる理由は

相手が短く終わらせやすい質問になっているためです。

質問をしているように見えても

会話が成立していない状態になっています。


2. 問題の本質:質問営業になっている

テレアポの会話には本来次の構造が必要です。

本来の会話構造
質問
相手が回答
受ける
深掘り
提案

しかし実際には

よくある構造
質問
一言回答
次の質問
終了

つまり問題は

質問の数ではなく質問の設計

にあります。


3. 解決策:促しトーク

この問題を改善する会話技術が

促しトーク

です。

促しトークとは

相手が答えやすいように状況を整理してから聞く一言です。

単に質問するのではなく、

「こういうケースは多いのですが、実際どうですか」

「実際こうなりやすいのですが、近いですかね」

のように、相手が返答しやすい形にしてから聞く話し方を指します。


4. 促しトークの役割

促しトークには次の役割があります。

1. 相手が答えやすくなる

いきなり「効果出てますか」と聞くと、相手は

「はい」
「まあ普通です」

で終わらせやすくなります。

一方で、

「HP作ったあとって最初はそのままになりやすい会社さん多いんですが、その後って何か反響増えたりしたか」

と聞くと、相手は状況を思い出しやすくなります。


2. 相手が課題を言いやすくなる

相手は自分から課題を話すとは限りません。

ただ、こちらが整理して言葉を置いてあげると話しやすくなります。

「HPに毎月、費用はかかっているけど、なかなか活用しきれていないケースも多いんですが、社長も近いですかね」


5. 促しトークの基本型

基本式

よくある状況を先に言う → 相手に近いか聞く

作ったあと、そのままになりやすい会社さん多いんですが、実際どうですか?

忙しくてブログの更新まで手が回らない方多いんですが、今もそんな感じですかね

費用だけ払い続けてしまうケースも多いんですが、今も費用って確かかかっていましたよね

この形にすると、相手は「はい」「いいえ」だけでなく、少し状況を足して返しやすくなります。


架電ログ分析

■分析対象

通話ログ:Sさん4件,Hさん4件


架電データ比較(Sさん vs Hさん)

指標Sさん 1日平均アポ数3件Hさん 1日平均アポ数1件
情報取得の質問4.9回2.1回
YES/NO確認2.6回4.25回
提案・説明発話9.9回2.2回
合計発話17.4回8.55回
情報取得の質問割合28%24.5%
YES/NO確認割合15%49.7%
提案・説明発話割合54.3%25.7%
会話構造ヒアリング型説明型
1日アポ取得数3.5件1件

会話構造比較

項目SさんHさん
会話の入り方状況確認から入るサービス説明から入る
ヒアリング多い少ない
相手発話量多い少ない
提案タイミングヒアリング後冒頭から
トーク構造課題発見型営業説明型

典型的な会話の流れ

ステップSさんHさん
挨拶挨拶
HP状況ヒアリングサービス説明
集客状況確認SEO説明
更新状況確認問い合わせ件数説明
課題共有料金説明
提案説明事例説明
事例説明Zoom案内
Zoom提案断り

最も大きな差

指標SさんHさん
情報取得質問4.9回2.1回2.3倍
合計発話17.4回8.55回約2倍
アポ数3.5件1件3.5倍

■統括

今回の分析では、SさんとHさんのアポ取得率に大きな差が見られた。

Sさんは1日平均3.5件のアポを取得しているのに対し、Hさんは1日1件となっており、約3倍以上の差が発生している。

ログ内容を比較すると、Hさんの通話は「提案・説明発話」の割合が非常に高く、平均で約5.75回と、通話の大半がサービス説明になっている。一方で「情報取得の質問」は平均1.25回しかなく、相手の状況を深くヒアリングする場面が少ない傾向が見られた。

この構造では、会話が

「相手の課題を聞く → 課題に合わせて提案する」

という流れではなく、

「サービス説明 → Zoom案内」

という営業側主導の説明型の会話になりやすい。

その結果、相手側からすると「自分の状況に合わせた提案」ではなく、「営業説明を聞いている感覚」になりやすく、興味を持たれにくい可能性が高い。

一方、Sさんの通話は

・反響状況
・更新作業の状況
・集客の課題

などを先に確認することで、相手自身に現状を言語化させたうえで提案に入る構造になっている。

この「ヒアリング→課題認識→提案」という流れが、商談への納得感を生み、アポ取得率の差につながっていると考えられる。

総括すると、今回の差の大きな要因は

「Hさんは説明が中心の通話」
「Sさんはヒアリングから提案に入る通話」

という会話構造の違いにあると整理できる。

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